2022年11月、世界最大規模のモーターサイクル展示会「EICMA:ミラノモーターサイクルショー」において、カワサキモータースが次世代バイク構想を発表した。
2023年に市販予定のBEVバイクとして、ネイキッドタイプ(Z)とフルカウルタイプ(Ninja)の2機種を発表した。両モデルともに日本では原付2種にあたるEUのA1ライセンス(125cc以下かつ最高出力11kW以下)に対応しており、近距離コミューターとしての活用を想定している。
取り外して室内で充電可能なリムーバブルバッテリーバック(重量:約12kg)を2個搭載し、蓄電池容量は最大で3.0kWhである。
同時に、2024年の市販化を目指すHEVバイクのプロトタイプを発表した。自社開発のストロングハイブリッド型エンジンを搭載しており、燃費の良さと高い走行性能を両立する。走行シーンに合わせ、モーター走行またはモーター/エンジン併用走行の切り替えができる。
また、2030年代前半の実用化を目指す水素エンジン搭載バイクを参考展示した。水素をエンジンで直接燃やして動力を得るパワーユニットは、『Ninja H2』のスーパーチャージドエンジンをベースに直噴化し、圧縮気体水素を燃料とする研究用エンジンである。
今後、走行距離を長くするため液体水素燃料の採用も検討されるであろう。また、バイオ燃料などに対応した内燃機関の開発も進められている。
カワサキモータースは、2025年までにBEVバイクやHEVバイクについて10車種を発売する計画で、2035年までに先進国で販売する主要バイクを全てEVやHVに切り替えるとしている。
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