燃料電池

火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅶ)

水素(H2)と二酸化炭素(CO2)を原料とし、触媒(Ni、Ruなど)を用いて熱化学的にメタンを合成する(メタネーション)技術が開発され、実用化されている。現在、再生可能エネルギーを使いメタンを合成するメタネーション変換効率は55~60%である。最近、再生可能エネルギーを使いSOFCの逆反応であるSOECメタネーションの開発が進められている。水蒸気とCO2を使って電気分解し、高い変換効率85~90%を達成している。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅵ)

再生可能エネルギー水素は、風力発電や太陽光発電のような大きな出力変動を水素製造・貯蔵で平準化したり、遠隔地の発電所から送電を行い需要地で水素を製造・発電するなどエネルギー輸送対策としても有効である。現在、低コスト化をめざして国内外で実証試験が進められている。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅴ)

再生可能エネルギーの電力から水電解で水素を製造する方法は、製造段階からCO2を発生せず、製造された水素は長期間の貯蔵・輸送が可能であり、風力発電や太陽光発電の出力変動対策となり、発電所の設置場所が需要地と離れている場合の送変電問題を解決するための有効な手段となる。そのため、2013年から経済産業省により「低コスト・高効率でCO2フリーの再生可能エネルギー水素の製造技術開発」が推進された。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅳ)

2010年代入り、国内の定置型燃料電池の開発は、家庭用「エネファーム」から業務・産業用燃料電池へと移行する。すなわち、マンションや工場向けが商品化されると共に、分散電源として燃料電池発電所の設置が始まり、スマートグリッドの中心的な構成要素として期待されている。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅲ)

世界的な業務・産業用燃料電池メーカーとして、2000年頃から販売を継続している富士電機(PAFC)、米国ブルームエナジー(SOFC)、米国フューエルセル・エネルギー(MCFC)があげられる。一方、国内では、GTーSOFCハイブリッド機を商品化した三菱重工業や、FCEVで先行した自動車メーカー、エネファームメーカーが業務・産業用燃料電池市場への参入を進めている。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅱ)

2009年5月、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガス、新日本石油(現ENEOS)、アストモスエネルギーの6社が、PEFC型「エネファーム」の販売を開始した。2012年4月、大阪ガスはアイシン精機、京セラ、長府製作所、トヨタ自動車と共同開発したSOFC型「エネファームtype S」の販売を開始した。2024 年1月、エネファーム普及推進協議体「エネファームパートナーズ」は、「エネファーム」の累計販売台数が50万台を突破したと発表。発売から15年を経て、累積販売台数が50万台を突破したことはめでたいことである。しかし、国内の一般世帯総数は4885万世帯(2020年度)であり、普及率は1%に留まる。
火力発電

普及率1%に達した定置用燃料電池(Ⅰ)

国内で1970代に始まった燃料電池の研究開発成果は、約30年を経た2009年5月に、世界に先駆けた固体高分子型燃料電池(PEFC)型「エネファーム」の一般発売の開始として実を結んだ。2024 年1月、PEFC型とSOFC型「エネファーム」の累計販売台数が、50万台を突破したと報じられた。一般販売開始後に15年をかけて累積販売台数が50万台を突破したのである。しかし、国内の一般世帯総数4885万世帯(2020年)に対する普及率は1%に留まる。本当に、導入は順調に進んでいるのであろうか?
船舶

電気推進船とは?(Ⅳ)

燃料電池推進船は燃料タンク(都市ガス、LPガスなど)を搭載し、改質器により燃料から水素を取り出し、燃料電池で得られた電力を充電池に貯めて電動機を回し、プロペラを回転させる。しかし、最近は直接に水素を燃料とすることで、改質器が不要な純水素燃料電池推進船が検討されている。主に経済性の観点から、現時点で燃料電池推進船は実証試験レベルであり、本格的な導入には至っていない。
航空機

電動航空機の開発動向(Ⅵ)

航空機メーカーなどにより、小型機を対象に推力を含む主電源と位置付けた燃料電池航空機の飛行試験が、既存のレシプロエンジンをPEFC+電動モーターに置き換えることにより実施されている。一方で、中大型機を対象に機内分散電源や非常用電源のハイブリッドシステム(SOFC or PEFC+ガスタービン)への置き換えが検討されているが、最近では燃料電池プロペラ推進システムの開発が始まっている。
航空機

電動航空機の開発動向(Ⅴ)

燃料電池の航空機への適用に関しては、2005 年頃からボーイングとエアバスがフィージビリティー・スタディーを進めている。全電動化航空機(AEA)構想の一環で、油圧・空気圧による駆動も電気系統で統一して飛行の推力以外は全て電動化することで、燃費向上、低コスト化を実現するのが狙いである。