始まった原発処理水の海洋放出(Ⅳ)
漁業関係者らが心配していた枠を超え、日本全国が影響を受ける大きな風評被害が押し寄せてきている。高を括くくっていた政府は批判されて当然で、なぜ想定以上の風評被害に至ったのかを反省し、煽あおるのではなく、風評被害の沈静化に向けた対策を強化する必要がある。一方、タンタンクが減れば、廃炉作業で発生する放射性廃棄物の保管などの敷地が確保できる。次は、遅れ気味となっている核燃料デブリの取り出しである。並行して膨大な量の放射線廃棄物の処理と、高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場を決める必要がある。まだまだ、先は見えない。