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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅸ)

BEバイクはヤマハ発動機が一般向けにYAMAHA E-Vino、本田技研工業がビジネス用電動二輪車「BENLY e」シリーズを法人向けに販売している。しかし、日本メーカーはBEバスを量産化できず、自治体などが脱炭素に向けて中国製を選ばざるを得ないのが現状である。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅷ)

1970 年以降、電気自動車(BEV)には2 回のブームがあった。2017年夏以降には欧米中などでの自動車排ガス規制が急速に厳しさを増し、ガソリンエンジンを併用するHEVをエコカーと認めない動きが国際的に強まることで3度目のブームが起きている。重要なことは、BEV普及の目安とされる航続距離320kmを各社が相次いでクリアしてきたことである。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅶ)

FCEVでの水素の貯蔵・車載方法は、高圧水素タンク方式、水素吸蔵合金方式、液体水素タンク方式が検討されたが、2001年4月に自動車への水素タンク積載が解禁され、水素吸蔵合金方式から高圧水素タンク方式が主流となっている。これに合わせて水素ステーションの開設が進められているが。ステーション内に水素製造装置を有し、都市ガス、LPG、ナフサなどから水素を製造するオンサイト型と、外部で製造された水素を圧縮水素、液体水素(-253℃)の形で、カードル、トレーラーでステーションまで輸送するオフサイト型に分けられる。最近では、再生可能エネルギーを使ってグリーン水素を供給するオンサイト型水素ステーションも開設が行われている。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅵ)

燃料電池車(FCEV)は技術進歩が進む一方で、インフラ整備、法改正、自動車技術に関する課題など、乗り越えるべき多くの課題を抱えていた。中でも、水素を充填するための水素ステーションの整備と拡大は重要で、2010年代に様々な取り組みが行われたが、いずれも目標未達に終わっている。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅴ)

燃料電池トラック(FCトラック)は三菱ふそうトラック・バス、いすゞ自動車、日野自動車の大手3社が、FCEVで先行するトヨタ自動車、本田技研工業との共同開発などで進めているが、2022年においては実証試験の域を出ていないのが現状である。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅳ)

本田技研工業、ヤマハ発動機、スズキがFCバイク/スクーターを開発しているが、実証試験の域を出ず、販売には至っていない。2017年2月、トヨタ自動車はMIRAIに搭載するトヨタフューエルセルシステム(TFCS)を採用したFCバス「SORA」を販売しており、普及台数は、2021年3月末で合計104台(内都営バス70台)に達している。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅲ)

本田技研工業は、2021年6月にFCEVの生産を年内で中止すると表明した。韓国の現代自動車は、2021年12月にFCEV開発を中断した。一方、トヨタ自動車は次世代車に向けた全方位戦略を強調するようになり、2021年12月には2022~2030年にEV関連に4兆円の投資を行い、HEVとFCEVの4兆円と合わせて計8兆円規模の投資を行うと公表した。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅱ)

2002年12月に本田技研工業とトヨタ自動車が世界初の燃料電池車(FCEV)の市販車を発売して以来、FCEVの開発は日本が世界をリードした。2015年12月には、FCEV「MIRAI(ミライ)」の国内販売を実現し、2020年12月、新型MIRAIを発売した。一方、本田技研工業は2016年3月に量産型のFCEV「CLARITY FUEL CELL(クラリティフューエルセル)」を発売した。
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2010年代のFCEVとBEVの開発競争(Ⅰ)

2010年代には燃料電池自動車(FCEV)の開発を推進するにあたり、トヨタ自動車は各種自動車のエネルギーの総合効率の比較を実施した。その結果、FCEVの総合効率は、BEV、HEVの約1.2倍で、ガソリン車の2.1倍と高い値を示した。しかし、この試算は全ての使用燃料を化石燃料としており、再生可能エネルギーや原子力発電など低炭素電源化が進む欧州から、急速なEVシフトが始まる。
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HEV, PHEVの駆動機構(Ⅲ)

ハイブリッド車はエンジン車から電気自動車(BEV)あるいは燃料電池自動車(FCEV)への過渡的な“つなぎ”の役割りである。しかし、予想以上に地球環境問題の深刻さが増しており、現状では究極の環境車に向けた開発に力点が移行している。広義の電気自動車(EV)に共通するのはモーターを保有することで、減速時に生じるエネルギーを利用してモーターが発電(回生ブレーキ)し、蓄電池に充電できるために燃費が改善できる。