航空機

航空機用構造材料の変革(Ⅲ)

バイパス比ターボファン・エンジンではファンブレード、ファンケース、ストラクチャルガイドベーン(SGV)を対象に、従来材料であるチタン合金やアルミニウム合金から、炭素繊維強化プラスチックスCFRPへの代替による軽量化が進められている。タービンの主要な高温部品である燃焼器、動翼、静翼についても、従来材料であるコバルトやニッケル基合金から、セラミックス基複合材料(CMC)への代替による軽量化が始められている。
火力発電

COP27で「化石賞」の受賞とは

2022年11月9日、エジプトにおいて開催された第27回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP27)で、日本がトップバッターとして「本日の化石賞」を受賞した。国連の正式なイベントではないが、日本のイメージを大きく損なうものであることに間違いはない。この「本日の化石賞」とは、国際的な環境NGOネットワーク「気候行動ネットワーク(CAN)」が、気候変動対策に対して最も後ろ向きの国へ、皮肉を込めて贈る不名誉な賞である。日本はCOP25(スペイン)、COP26(英国)に続いて3年連続の受賞となる。
航空機

航空機用構造材料の変革(Ⅱ)

米国ボーイングの中型ワイドボディ機B787では機体材料に占めるアルミニウム合金の重量比が20%に減少し、複合材料(CFRP、GFRPなど)の重量比が50%に高まった。欧州エアバスの中型ワイドボディ機A350XWB機ではアルミニウム合金の重量比が21%に減少し、CFRPの重量比53%に高まった。
航空機

航空機用構造材料の変革(Ⅰ)

航空機の燃料消費低減のために軽量化は重要課題であり、機体やエンジン部品(ファン、ファンケース、ファン動翼)への軽量合金や炭素繊維強化複合材料(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)の適用開発が、従来から継続的に進められている。
重機

重機分野の脱炭素化(Ⅳ)

電動重機の普及の可否は低コスト化にある。加えて、遠隔操作を可能にする情報通信技術(ICT)や自動運転などの高機能化を図る必要がある。現在、20トン以上の中大型重機は燃料電池駆動が主流になると考えて実用化開発が進められているが、並行して水素燃焼エンジン駆動の開発も進められている。
重機

重機分野の脱炭素化(Ⅲ)

2020年代に入ると急速に重機の電動化が進み、蓄電池駆動による10トン以下の小型重機(ショベル、ダンプトラック、トラクターなど)の市場投入が相次いでいる。いずれも高コストであるが、リチウムイオン電池の高性能化によりディーゼル・エンジン駆動と同等の性能を有している。
重機

重機分野の脱炭素化(Ⅱ)

重機分野を取り巻く状況は、鉄道分野におけるディーゼル・エンジン気動車と類似しており、先行する自動車分野の動向を垣間見ながら開発が進められている。2000~2010年代は、ディーゼル・エレクトリック・エンジン、それに蓄電池を追加したハイブリッド・エンジンの実用化が進められた。
いろいろ探訪記

Zero Carbon Yokohama 次世代自動車展示会 in みなとみらい

2022年11月3日、JR桜木町駅前で開催された「Zero Carbon Yokohama 次世代自動車展示会 in みなとみらい」を見てきました。横浜市では、横浜市地球温暖化対策実行計画に基づき、運輸部門から排出される温室効果ガス排出削減を進めるため、次世代自動車の普及を促進しているそうです。
重機

重機分野の脱炭素化(Ⅰ)

現時点で建設機械を始めとする重機分野では、軽油を燃料とするジーゼル・エンジン駆動が主流であり、電動化市場は世界的にみても立ち上がっていない。しかし、環境規制の厳しい欧州を始めとして、世界の潮流は2050年カーボンニュートラルに向かっており、重機メーカーも脱炭素化を進めている。
鉄道

鉄道分野の脱炭素化(Ⅴ)

ディーゼル・エンジンの代わりに燃料電池を電力供給源とするのが燃料電池電動車(FCET:Fuel Cell Electric Train)である。燃料電池と燃料タンク、蓄電池、電動機で構成され、減速時に発生した回生電力を蓄電池に貯めて再利用する。都市近郊での導入が進められている蓄電池電動車では対応できないローカル線での遠距離運行が可能である。