火力発電

バイオマス発電の相次ぐ中止・撤退?

2023年1月、バイオマス発電所の稼働停止が相次いでいると報じられた。間伐材を燃料として活用する地産地消型モデルは、①国内林業の停滞で調達が進まず、②アブラヤシやヤシ殻(PKS)など安価な輸入材への依存が強まり早々に崩壊した。加えて、ウクライナ侵攻に伴う③ロシア産木材の輸入減、④パーム油の価格高騰が追い打ちをかけた結果、主に輸入材に頼る大型の木質バイオマス発電所で採算悪化が生じている。
いろいろ探訪記

桂川に架かる甲斐の猿橋@山梨県大月市

山梨県大月市の相模川上流の桂川に架かる甲斐の猿橋(かいのさるはし)は、日本三奇橋の一つといわれ、桂川両岸から橋桁を刎ね出した木造の刎橋(はねばし)で、桔橋(はねばし)とも記されており、現存する国内唯一の美麗な刎橋である。
船舶

CO2回収システム搭載船とは?(Ⅲ)

脱炭素社会の実現に向けて、船上CCS搭載によりCO2を回収して貯留した後、CO2を有効利用する二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS:Carbon dioxide Capture Utilisation and Storage)の開発が必要である。液化CO2の海上輸送はCCUSバリューチェーンの中で回収地と貯留地、もしくは回収地と有効利用地を効率的に結ぶ手段として重要な役割を担う。
船舶

CO2回収システム搭載船とは?(Ⅱ)

国内では、2020年8月に三菱造船、川崎汽船、日本海事協会が、陸上用のCO2回収装置を実船搭載して試験運転すると発表した。"CC-Ocean (Carbon Capture on the Ocean)”プロジェクトである。一方、欧州を中心に、船上CCS搭載に関しては積極的な動きが始まっている。2019年10月にデンマークの海事研究開発センターと世界各国の海運会社、造船所などにより「DecarbonICE」プロジェクト立ち上げられた。
船舶

CO2回収システム搭載船とは?(Ⅰ)

1990年代から、火力発電所からの温室効果ガス削減を目的に、ボイラ排ガスからCO2を分離回収して貯留する技術(CCS: Carbon dioxide capture and storage)の開発が進められてきた。CO2回収システム搭載船は、火力発電用に開発されてきたCCSシステムを船舶用にカスタマイズして搭載することで、エンジン排ガスからのCO2を分離回収することを目的としている。
船舶

電気推進船とは?(Ⅳ)

燃料電池推進船は燃料タンク(都市ガス、LPガスなど)を搭載し、改質器により燃料から水素を取り出し、燃料電池で得られた電力を充電池に貯めて電動機を回し、プロペラを回転させる。しかし、最近は直接に水素を燃料とすることで、改質器が不要な純水素燃料電池推進船が検討されている。主に経済性の観点から、現時点で燃料電池推進船は実証試験レベルであり、本格的な導入には至っていない。
船舶

電気推進船とは?(Ⅲ)

完全電気推進船は内燃機関(エンジン)を搭載せず、充電インフラから船内又は陸上に設置された給電設備からAC/DCコンバーターを通じて充電池に貯めた電力のみで電動機を回し、プロペラを回転させて推進する。一部の内航船、主にフェリーやプレジャーボートなどは小型で航続距離が短いため、現用蓄電池の性能による航行が可能である。中大型船への適用は今後の課題である。
自動車

ホンダの水素戦略とは?

本田技研工業が、水素事業の拡大を目指すとして4つの方針を公表した。未だに燃料電池車(FCEV)に固執する姿が色濃く見て取れる。FCシステムの商用車、定置電源、建設機械への適用拡大を打ち出しているが、いずれも蓄電池(バッテリー)の性能向上との競争が厳しい。燃料電池でなければできないのは、宇宙での「循環型再生エネルギーシステム」だけである。
船舶

電気推進船とは?(Ⅱ)

現在の電気推進船の主流は、内燃機関(エンジン)、電動機、蓄電池を組み合わせたハイブリッド推進船である。現時点で、船舶用蓄電池の容量とコストがディーゼルエンジンのレベルに達していないため、船種に応じてエンジンと蓄電池を組み合わせることでエネルギー効率の高効率化が図られている。
船舶

電気推進船とは?(Ⅰ)

広義の電気推進船(ES)は、ディーゼルエンジンと電動モーターを使うハイブリッド推進船(HEA:Hybrid Electric Ship)、蓄電池の電気のみで航行する完全電気推進船(PEA:Pure Electric Ship)、燃料電池を使った燃料電池推進船(FCES:Fuel Cell Electric Ship)に分類される。