船舶

船舶用エンジンと燃料の現状(Ⅱ)

LNGを燃料とする船舶は、建造時の価格が重油を燃料とするディーゼル船に比べて15~30%高く、燃料費も高くなる。しかし、環境規制の厳しさが増す中で、高価な低硫黄重油の採用に比べてLNGは価格競争力があると考えられている。世界的に2010年に竣工済18隻だったLNG燃料船が、2020年には就航中が175隻、発注済みが200隻を超えるまでに急増している。
船舶

船舶用エンジンと燃料の現状(Ⅰ)

船舶用エンジンは蒸気タービンエンジンに始まり、現在では経済性に優れたディーゼルエンジンが主流となっており、小型のプレジャーボートなどでは自動車と同じガソリンエンジンが使用されている。その他、ガスタービンエンジンはジェットフォイルや軍用艦船などの特殊用途に使用されている。最近では静粛性に優れた電動気推進が大型客船などに使用されており、用途に応じてエンジンと蓄電池を組み合わせたハイブリッド推進船が実用化されている。
自動車

次世代バイオ燃料の動向

ユーグレナが製造・販売するバイオ燃料『サステオ(SUSTEO)』には、2020年3月に完成した軽油の代替となる「次世代バイオディーゼル燃料」と、2021年3月に完成したジェット燃料の代替となる「バイオジェット燃料(SAF)」がある。現在、自動車、航空機、船舶、鉄道などでの実証試験が進められているが、継続して使用するためには低コスト化が大きな課題である。脱炭素化をリードするために、日本が持つ数少ないキー技術の一つであり、将来に向けて公的支援などによる育成が不可欠である。
自動車

eアクスルとは?

EVの基幹部品である「蓄電池」は、蓄電池メーカーとの連携が進められている。一方、「駆動装置」については、インバータ、モーター、ギア(減速機)の3要素を一体化した「eAxle(eアクスル)」メーカーが立ち上がり、EVの開発期間短縮を可能とし、EV事業への参入障壁を下げている。
航空機

航空機の未来予測

抜本的なゼロエミッション航空機の実現に向け、蓄電池性能の観点から小型機はピュアーエレクトリック航空機に向かい、主力となる中大型機は燃料電池航空機、あるいは水素タービン航空機を実現する必要がある。開発リスクの高い大型機では航空燃料のSAF導入が進むと考えられる。
自動車

EV用急速充電器の普及に向けて

政府は、EVの充電時間を短縮するために200kW超の高出力急速充電器の普及を目指しており、2023年をめどに従来規制を50kW超の低出力普通充電器と同じ扱いにすると発表した。企業ではAI技術を導入するなどにより充電時間の短縮や充電料金の低減に向けた開発が進められている。
いろいろ探訪記

世界最大アンモナイト化石@ドイツ・ミュンスター

ドイツ北西部の都市であるミュンスターの中央駅から市街地を通り抜け、冬日の中細長い形状のアーゼー湖に沿って小一時間ほど歩くと、ウエストファリア自然史博物館(Westfälische Museum für Naturkunde)に到着しました。
航空機

空飛ぶクルマ(Ⅳ)

「空飛ぶクルマ」に関しては、世界中に様々な情報が発信されている。日本も遅れずにキャッチアップする必要がある。環境や安全基準の作成、パイロットの技能証明、自動運転などの運航方法の確立など、法規制が十分ではなく、新規産業育成を促すためにも諸環境の整備を急ぐ必要がある。
航空機

空飛ぶクルマ(Ⅲ)

回転翼機ではドローン型の場合、All electric VTOLが主流で開発が進められている。しかし、現在の蓄電池性能では大型化と飛行距離に制限が生じるため、燃料電池+蓄電池システム搭載へと進化が始まっている。ヘリコプター型の場合、飛行速度を上げるためにメインローターと左右両舷に主翼やプロペラを持つ複合型ヘリコプターが開発されたが、現在は中断されている。
航空機

空飛ぶクルマ(Ⅱ)

固定翼機は、走行時に翼を折りたたみ飛行時に翼を展開するSTOLから、フラップに推力偏向電動ダクト(DEVT)ファンを並べたeVTOLへと進化している。固定翼/回転翼複合機では、垂直離着陸用と前方への推進用に2種類のプロペラを使い分けるeVTOLと、離着陸時には上を向き巡航時には進行方向を向く推力偏向型のeVTOLが開発されている。現状の蓄電池性能を考慮すると、いずれも大型化と飛行距離には問題があるため、ガスタービン発電と蓄電池のハイブリッドエンジン搭載が有望視されている。