自動車 リチウムイオン電池の現状(Ⅱ)
世界的な脱炭素化の流れの中で、EVメーカーは市場への投入機種を拡大し、低価格帯の車両を目指している。そのため車両価格の3割を占める車載電池のさらなる低コスト化が不可欠である。米国24Mテクノロジーズが開発した乾式(ドライ)電極技術は、電解液を正極材料や負極材料と混合してスラリー状にし、アルミニウム箔に塗布して液体成分を蒸発させずに使用することで、乾燥工程を省略でき、大幅な低コスト化を可能とした。これを契機に「半固体電池」の開発が急進している。