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次世代自動車燃料の取り組み(Ⅰ)

経済性の観点から、現状のガソリン車やディーゼル車が、一挙にBEVやFCEVに転換するとは考えられていない。特に、新興国を中心として従来のガソリン車やディーゼル車を利用しつつ、低環境負荷のバイオ燃料(Biofuel)や合成燃料(e-fuel)を使用する移行期間が存在するであろう。一方、米国、ブラジル、EUを中心にバイオ燃料の生産量は急速に伸びているが、現状は製造原料が食料と競合する「第一世代のバイオエタノール」が主流である。食料と競合しない第二世代のセルロース、第三世代の藻類の開発が始まっているが、合成燃料e-fuelと共に低コスト化が大きな課題である。
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最近の自動車用構造材料の変革(Ⅱ)

自動車のボディー骨格を造る際に排出されるCO2をいかに減らすか──。素材~骨格部品の製造工程まで「脱炭素」観点からの変革が進められている。今後、高張力鋼板(グリーンスチール)の冷間プレス材が主体となる方向が見えてきた。一方、米国テスラが「モデルY」のリアボディー部品への採用を公表したことから、アルミニウム合金で一体成型するギガプレスが注目を集めている。今後、溶接組み立てから溶湯加圧成型による低コスト化がEVトレンドとなる可能性が出てきた。
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最近の自動車用構造材料の変革(Ⅰ)

鉄鋼業界は国内産業界で最も多くのCO2を排出しており、遅ればせながら脱炭素化に向け「グリーンスチール」の商品化を加速している。中でも、神戸製鋼は低CO2高炉鋼材”Kobenable Steel”を他社に先駆けて商品化し、低炭素Al合金板材も含めて日産自動車に供給を開始した。2023年春を目指して新型EVの「セレナe-POWER」、「アリア」や、中型SUVの新型「エクストレイル」などへの適用が進められている。
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EVトラックは売れるのか?(Ⅱ)

国内でもトラック規制が始まり、EVトラック需要は高まるため間違いなく売れる。実際に、2021年から国内物流大手のEVトラック導入が始まったことからも明らかである。ラストワンマイル輸送でのEVトラック導入に始まり、用途に応じて中・長距離輸送、FCEVトラックにまで市場は拡大する。日本はトラック規制が遅れたこともあり、ダイムラー・トラック傘下の三菱ふそうトラック・バスを除けば、EVトラックのラインアップは圧倒的に遅れている。今後、海外トラックメーカーとのEVトラック、FCEVトラックの技術提携や製品輸入が進むであろう。国内トラックメーカーの奮起を期待したい。
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EVトラックは売れるのか?(Ⅰ)

物流大手の脱炭素化に向けたEVトラック採用の動きが活発化し、2022~2023年に主要な国内メーカーが小型EVトラックの市場投入を本格化させている。世界で初めて小型EVトラック「eCanter」を発表した三菱ふそうトラック・バスは、全面改良した28型式(海外市場モデルは約80型式)のラインナップを実現、日野自動車は超低床・前輪駆動の小型EVトラック「日野デュトロ Z EV」を発売、いすゞ自動車は小型EVトラック「ELF-EV」を発表した。
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日産のEV戦略に注目!

2021年11月、日産自動車は、今後5年間で約2兆円を投資し、電動化を加速する長期ビジョンである「Nissan Ambition 2030」を発表した。また、2023年2月には、この電動化戦略をさらに加速する取り組みを発表している。トヨタ自動車の基本方針である「全方位戦略」とは異なり、EVシフトを明確に意識した顧客目線での戦略である。日産とルノー、三菱自動車の3社によるアライアンスの2030年に向けた目標が示された。
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ホンダの水素戦略とは?

本田技研工業が、水素事業の拡大を目指すとして4つの方針を公表した。未だに燃料電池車(FCEV)に固執する姿が色濃く見て取れる。FCシステムの商用車、定置電源、建設機械への適用拡大を打ち出しているが、いずれも蓄電池(バッテリー)の性能向上との競争が厳しい。燃料電池でなければできないのは、宇宙での「循環型再生エネルギーシステム」だけである。
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次世代バイオ燃料の動向

ユーグレナが製造・販売するバイオ燃料『サステオ(SUSTEO)』には、2020年3月に完成した軽油の代替となる「次世代バイオディーゼル燃料」と、2021年3月に完成したジェット燃料の代替となる「バイオジェット燃料(SAF)」がある。現在、自動車、航空機、船舶、鉄道などでの実証試験が進められているが、継続して使用するためには低コスト化が大きな課題である。脱炭素化をリードするために、日本が持つ数少ないキー技術の一つであり、将来に向けて公的支援などによる育成が不可欠である。
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eアクスルとは?

EVの基幹部品である「蓄電池」は、蓄電池メーカーとの連携が進められている。一方、「駆動装置」については、インバータ、モーター、ギア(減速機)の3要素を一体化した「eAxle(eアクスル)」メーカーが立ち上がり、EVの開発期間短縮を可能とし、EV事業への参入障壁を下げている。
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EV用急速充電器の普及に向けて

政府は、EVの充電時間を短縮するために200kW超の高出力急速充電器の普及を目指しており、2023年をめどに従来規制を50kW超の低出力普通充電器と同じ扱いにすると発表した。企業ではAI技術を導入するなどにより充電時間の短縮や充電料金の低減に向けた開発が進められている。