期待される洋上風力発電とは?(Ⅰ)
日本メーカーが開発で先行した太陽光パネルでは技術的な差異化が困難となり、中国勢のコスト競争力の前に大幅減産を強いられた。風力発電市場においても同じ轍を踏まないためには、他社にまねのできない技術的な差異化戦略を徹底することが求められた。日本の戦略は欧州勢が先行する「着床式洋上風力発電」に比べて費用対効果の大きい「浮体式洋上風力発電」を推進し、日本製風車を中心に国内市場を拡大する狙いであった。しかし、事業規模でまさる欧米メーカーにコスト競争で負け、国内有数の風力発電機メーカーが撤退したことで頓挫した。