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ベロブスカイト型太陽電池の問題点?(Ⅲ)

開発段階で日本が先行した次世代太陽電池のペロブスカイト型太陽電池(PSC)であるが、量産への投資に消極的な日本企業を尻目に中国企業が量産工場を相次いで稼働させている。シリコン系太陽電池の二の舞を演じて、日本は同じ失敗を繰り返すことになるのか? 
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ベロブスカイト型太陽電池の問題点?(Ⅱ)

2012年7月にFIT法が導入されて以降、太陽光発電の急速な伸びが報道された。しかし、急速なFIT買取価格の引き下げと、電力貯蔵システムの遅れによる出力制御の問題が多発し、国内での太陽光発電の導入量は徐々に鈍化している。PSCの開発は、国内での太陽光発電の導入拡大が目的なのか?安価なシリコン系太陽光パネルで世界を席巻した中国メーカーからのシェア奪還なのか?二兎追うものは、一頭も得ず!
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ベロブスカイト型太陽電池の問題点?(Ⅰ)

最近、シリコン系太陽電池の変換効率20%を超えたことで、ペロブスカイト型太陽電池(PSC:Perovskite Solar Cell)への関心が急速に高まり、世界中で研究開発が進められている。安価なシリコン系太陽電池で世界を席捲している中国メーカーは、再び量産化で先行する気配が見えてきた。
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石炭火力でのバイオマス混焼問題(Ⅳ)

国内の大手電力会社では、CO2削減を掲げて既存の石炭火力発電所でのバイオマス混焼発電を進めている。石炭火力発電所からのCO2排出量を出来るだけ少なく見せるという姑息な手段で、欧州の先進諸国からは、石炭火力発電所の延命策と受け取られている。国内で進められている石炭火力発電所の木質バイオマス混焼あるいは専焼の行きつく先は何処であろうか?
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石炭火力でのバイオマス混焼問題(Ⅲ)

2023年4月、環境NGO (90団体)が、「石炭火力発電のバイオマス混焼および専焼化は気候変動を加速させ、森林生態系を破壊する」として、「廃棄物以外の燃料を使うバイオマス発電を再生可能エネルギーの対象から外し、補助金等による支援を行わないこと」などを、政府に求める共同声明を発表した。大規模バイオマス発電や石炭火力発電の混焼に使われる木質バイオマス燃料は、大部分が東南アジアや北米からの輸入であり、森林破壊を招く可能性が高い。
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石炭火力でのバイオマス混焼問題(Ⅱ)

世界的な気候変動対策の強化により、2020年以降、欧州先進国を中心に「脱石炭火力発電所」が急速に進められている。米国は、石炭火力発電を低減して、豊富に産するシェールガスを燃料とするLNG火力発電への移行を進めている。「脱石炭火力発電」と「再生可能エネルギーシフト」で先頭を走る欧州では、環境NGOや専門家らが木材を原料とするバイオマス発電は、すべて再生可能エネルギーの枠組から除外すべきと訴え始めており、欧州委員会で活発な議論が始まった。
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石炭火力でのバイオマス混焼問題(Ⅰ)

現在、国内では「大型石炭火力発電所でのバイオマス混焼」が進められている。CO2排出量の削減対策も含めた電力安定供給のために重要な役割を果たしており、発電事業者の重要な収益源にもなっている。一方、海外先進国を中心に「脱石炭火力発電所」が進められており、国内外の環境NGOからは、日本が進める「大型石炭火力発電所でのバイオマス混焼」に関して否定的な意見が相次いでいる。なぜ石炭火力発電所でバイオマス混焼を行うのか?今後、バイオマス発電は、どのように展開するのか?環境NGOからの批判内容を明らかにして、バイオマス発電の未来を予測する。
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なぜか伸びない水力発電(Ⅷ)

「2050カーボンニュートラル」の実現に向け、既設の大水力発電所の「経年的な発電効率の低下対策」と「老朽設備の更新によるリパワリング」は喫緊の課題である。大手電力会社を巻き込んだ新設・更新の長期計画の策定とその遂行は不可欠である。一方、地産地消の分散電源として中小水力発電の期待度は高い。特に、小水力発電は研究開発段階にあるものも多く、固定価格買取制度による継続的な推進と支援が必要である。 
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なぜか伸びない水力発電(Ⅶ)

2012年7月に導入された固定価格買取制度(FIT)では、中小水力発電の買取価格が従来の3倍近くに設定されたことで、自家発電用の水力発電所を保有する企業が売電用水力発電所に大幅改修する動きが始まった。一方、小水力発電システムは、設備導入コストに比べて売電収入を十分に得られない場合がある。特に、低落差・少流水量の場合には発電量が不安定になり、長期の採算性に大きな影響を及ぼす。そのため、低落差・少流水量でも安定して発電できる各種の水力発電システムが開発が進められている。
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なぜか伸びない水力発電(Ⅵ)

2000年代に入り、欧米と日本における大規模水力発電所の開発はほぼ完了し、水力発電市場は豊富な水力資源を有する開発途上国の中国、インド、北米、ブラジル等の中南米へと移行した。そのため、水力発電システムのメーカー集約化が進み、オーストリアのAndritz(アンドリッツ)、米国General Electric(GE)、ドイツVoith hydro(フォイト)の欧米企業と、中国のハルピン電機集団と東方集団が、世界シェア上位を占める状況に至った。