再エネ出力制御の問題(Ⅰ)
電気は需要と供給のバランスがとれないと周波数が乱れ、大規模停電につながる恐れがある。再生可能エネルギーの供給量が増えると、電力会社は火力発電の出力抑制などの対応をとるが、それでも十分に対応できない場合は、太陽光や風力による電源を送配電網から遮断(買い取らない)する。出力制御は、2018年に九州電力管内で離島以外では初めて行われた。その後、北海道、東北、中国、四国、沖縄電力管内でも実施された。2023年2月、東京電力は再生可能エネルギーで発電した電気の受け入れを一時停止する「出力制御」を行う検討を進め、政府はこれを了承したのである。