JR総武線の水道橋駅で下車、西口から歩いて5分で小石川後楽園の東門に到着しました。江戸時代初期の寛永6年(1629年)、水戸徳川家初代藩主の徳川頼房が江戸の中屋敷(明暦の大火後に上屋敷となる)に築造し、2代藩主の光圀の修治により完成した現存する最古の大名庭園です。
中央に位置する「大泉水」を中心にした回遊式庭園で、光圀は修治にあたり明の遺臣朱舜水の意見を用い、円月橋、西湖堤など中国の風物を取り入れています。「後楽園」という園名も朱舜水の命名によるなど中国趣味豊かな庭園で、多くの橋の存在が趣を深めています。
橋の定義について、「交通路・水路などが、河谷・くぼ地その他、これら道路の機能を阻害するものに突き当たった場合に、これを乗り越える目的をもって造られる各種の構造物」と土木学会編纂の『土木用語辞典』には専門的に書かれています。こう書かれると趣を感じられません。
橋の起源には、「川を渡るために飛石を利用した。川をまたいだ風倒木から考え出した。猿の群れが深い谷を渡るときのモンキーブリッジから、、、。」など諸説があります。いずれも想像の域を出ませんが、自然の中で情報収集を行い自然にマッチしたアイデアを見つけたことは間違いないでしょう。
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