次世代自動車の占める割合
図11には、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)が予測している世界の乗用車販売台数に占める次世代自動車の割合を示す。2012年の少々古いデータではあるが、2050年までの長期予測を行っている。・Energy Technology Perspectives 2012 – Analysis – IEA
ガソリン車やディーゼル車などのエンジンで走行する車の販売は2020年をピークとし、その後は2050年に向けて漸減傾向を示し、ガソリンHV(Hybrid Vehicle)とディーゼルHV、ガソリンPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)とディーゼルPHVが市場を牽引する。
2040年頃には、ガソリン車とディーゼル車、ガソリンHVとディーゼルHVの販売合計が、EV(Electric Vehicle)、ガソリンPHVとディーゼルPHV、FCV(Fuel Cell Vehicle)の販売合計と同等となり、2040年以降は次世代自動車の需要が順調に拡大する。
ガソリンPHVとディーゼルPHVとEVは2020年以降に、FCVは2035年以降に顕著な増加傾向を示すとしている。2025年の車種別割合は、エンジン車+HV+PHVが95.6%、EVが4.4%であり、2035年にはエンジン車+HV+PHVが84.4%、BVが11.2%、FCVが4.4%の割合になると予測している。
先進国ではEVやFCVへの移行が加速されるが、開発途上国ではエンジン車、HV、PHVの需要は当面の間は増加傾向を示す。ここで注意すべき点として、2050年においてもガソリン車+ガソリンHV+ガソリンPHVが50%を超える割合で存在すると予測している点である。
また、2022年1月、英国調査会社のLMCオートモーティブによれば、世界の乗用車販売台数に占める次世代自動車の割合を、図12のように予測している。・自動車産業ポータルMARKLINES
すなわち、乗用車の世界販売は2021年にエンジン車が6750万台とBEV(Battery Electric Vehicle)の15倍の規模であるが、2033年にはBEVが4698万台に拡大してエンジン車を2割上回ると予測している。BEVの市場規模は12年間で10倍に拡大する計算になる。
しかし、2033年にはFCEV(Fuel Cell Electric Vehicle)の影は薄いと予測している。一方で、新型コロナの影響で世界全体の乗用車の販売台数は低迷しているが、2022年1月の季節調整済み年率換算販売で8,400万台/年に改善されるとしている。また、2033年時点でガソリン/ディーゼル車+HV+PHVで60%程度が存在すると予測している。
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